漫画 MISS CASTを読んでみて感じた魅力

葉武野ミミサネ（ブログネーム）の感想・評価

【感想】釣り×芸能界の一風変わったストーリー

釣り好きの人がどんな反応を示すのか気になる作品です…。釣り番組制作のストーリー自体は、他の釣り漫画とは変わり映えしていて面白いです。気掛かりなのは、主人公から滲み出るビジネスライク臭…。好き嫌いが分かれそう。釣りを楽しもうとする気持ちよりも（自覚なく実は楽しんでいる様子もあるが）仕事だから仕方なくこなしているといった姿勢に見えて、釣りを楽しんでいる人、あるいはこれから始めようとしている人が共感できるのかどうか怪しいところ。最初はただのツンケンした高慢ちきなキャラにしか見えません。

でも、不思議と徐々に好感度が上がっていきました。気に食わないことに対してはっきりと物を言う竹を割ったような性格が、意外にも爽快感を与えてくれて。ボンドタイプの管理釣り場からスタートするのも、釣りに縁のない私にとってはイメージしやすかったですね。

最後まで読んでみても、最初の頃から印象は大きく変わらず。ただ回を重ねるごとに、釣りがインテリジェンスの必要な趣味であることは伝わってきました。

いままで釣りを傍からみた印象では、いかにバラさないかの魚との綱引きに醍醐味があるのかなと想像していました。それだけではなさそうですね。むしろ、魚が針に食らいつくに至るまでの戦術のバリエーションが大事で、そこに魅力を感じました。運要素がでかいのかと思ってたので新鮮でした。